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最近

 

最近引越した。今の家はとても好きだ。日の光が入る家は好きだな。

札幌の生活にもずいぶん慣れた。好きな男にパソコンを自由に使っていいよと言われたのだが、スマートフォンがある今、パソコンで特にやりたいこともなく、暇つぶしにこれを書いている。今の家はテレビがあるから、東京に住んでいたころに買ったfireTVで映画でも見ようかなと思うが、これといって観たいものもない。こういう時、自分の関心が無さが寂しいなと思う。昔ほど何かに熱中することができなくなったし、熱中するほどのものもない。

映画館で近日公開の映画予告を観てああ面白そうだなとは思うけど、いざ観ようとすると何を観たかったのか忘れてしまう。本だってそうだ。好きな作家の小説でも気に入るまでに時間がかかる。聴いたことのない曲を聴く気にならない。なんだかつまらない人間だなあと思います。今まで誰かに合わせて生きてきたから、好きなことやっていいよって言われると極端に困る。やりたいこともないし、もちろん夢だってない。夢のある人が羨ましいと思うが、何かにチャレンジしてみようと思うような精神はない。暗い人間だな。

 

書きたいのはこんなことじゃない。まあいいか。ただの暇つぶしだから。

 

生活に変動があった。

早ければ9月から働くことになりそうだ。その間、ちびすけを好きな男が見ていてくれる。早く働きたいとは言っていたけど、こんなに早く働けるとは思っていなかったな。私は働いている自分が好きだ。キラキラしていたし、毎日汗臭くなりながらも充実していた。

もちろん当時はこんな風には思えなかったし早く辞めたいと思っていたけれど、いざ辞めると働きたいと思ってしまう。ない物ねだりだ。

 

12月末に仕事を辞めて家庭に入り、家事育児をやっているけれど、私は専業主婦無理だなと思った。ワンオペの母たちや何人も子供が居る母たちには尊敬の念しかない。家に籠るのは好きだけど、ずっと家にいなければならないとなると気の持ちようが変わってくる。よく、「家事育児だけやっていればいいから楽だよな」というセリフを耳にするが、やってみたらとんでもない。働いていたほうが100倍マシだ。自分の思うように家事を勧められないもどかしさ、いつまで経っても夜泣きの減らない息子、知り合いも友達もいない土地での孤独感。全部全部つらい。

 

ただ、私は好きな男は楽でいいよねといいたいわけではない。断じてそんなことは思ってないし、1mmも思ったことがない。家族を養うために働かなければならないプレッシャーに、私なら押しつぶされてしまうと思う。どっちが大変とかではないのかもしれないけど、感謝の念を忘れてはいけないなと思う。私が家族を養わなければいけない立場で、毎日朝から晩まで働いたら休みの日くらい寝かせてくれよと言いたくなるもんだが、好きな男は違う。

 

どんなに疲れて帰ってきてもちびすけの相手をしてくれるし、家にいるときはミルクあげるよって言ってくれる。文ちゃんはちびすけを見てるだけでいいからいいよねなんて言われたことないし、最近は炊事まで手伝うようになってしまった。私の負担を和らげるためだろうが、正直心配でたまらない。好きな男は「辛い苦しい大変」というマイナスの感情を私に絶対に言わないからだ。人に甘えるのが下手くそというよりは、甘えないようにしている気がする。私の負担にならないようにしてる気がする。好きな男は我慢の人だ。私はいつも心配してるんだよ。死なないでね、死んだら後追いするからねと言う私に、好きな男は笑って冗談に聞こえないからこわいと言う。

もし好きな男が人生に疲れてしまって、鬱になったり働けなくなったりしても全然いいやって思う。そうしたら私が働けばいいし、って思う。好きな男が生きていてくれたら私はたぶんそれでいい。

 

 

いつもすんなり幸せになれないんだよ、私。

好きな男との間にも大きな問題が立ちはだかっていて、それを考えて毎晩泣いた日もあったし、好きな男に思いをぶつけたり困らせたりした。なんでいつもすんなり幸せになれないのかなって思う。普通が遠いなって思う。まあそんなこと言っても現実起こってしまったことはどうしようもないんだけど。

 

私は好きな男に幸せにしてもらおうとか好きな男の金で食っていこうとか考えていなくて、むしろ私が幸せにしてやるよくらいの気持ちでいる。これを伝えた時もやっぱり笑われた。

昔から、一人でも生きていけるような人になりたいと思いながら生きてきたけど、実際は好きな男がいなきゃ生きていけないし、完全な他人依存型で情けないな。強い女性に憧れるけど、いったいいつになったらなれるのかしら。もしかしたらずっとなれないのかも。

いつでも、「今が人生で一番幸せ」って思う。もちろん今も思ってる。自己ベスト更新しまくってるって考えたらサイコーじゃない?好きな男とちびすけが居たら何もいらないなって思う。これは結構本気。私はわがままだから、この幸せが右肩上がりで一生続けばいいなって思う。